のび太「ドラえもんとか、実際無理だろ」
学生「どうかしました?野比先生」
のび太「ううん、何でもないよ。それより研磨は終わったかい?」
学生「はい。これでもうバリはないはずです」
のび太「本体側のインターロック回路も大丈夫?」
学生「はい、動作確認済みです」
のび太「よし。じゃあモータを駆動してみようか」
青い球体の中にギアボックスを収められるのを、のび太は少し離れて見守っていた。
中学卒業と同時に、ドラえもんが未来に帰った。
のび太がもう一人立ち出来る、別れを割りきれる年齢と判断したらしい。
高校の類型選択で、のび太は何となく理系を選択した。数学や理科が得意なわけ
ではないが、国語や英語も別に得意ではなかった。
相変わらずの適当さでのらりくらりと高校を卒業し、藤子大学の工学部に入学し
たのび太は、そのまま大学院まで進学し、博士課程を修了する。
今ではその藤子大学工学部ロボット工学科で助手をしていた。
その日の午後、のび太が大学生協でラーメンを食べていると、不意に声をかけら
れた。
???「野比先生!」